望まれる有能行司の定年延長 第36代木村庄之助、今場所限りで退職

2013.05.21


第36代木村庄之助【拡大】

 立行司の第36代木村庄之助が、開催中の大相撲夏場所5日目の16日に65歳の誕生日を迎え、千秋楽限りで定年退職する。

 機敏な動きで容姿も声も若々しく、りりしい装束姿に見ほれる女性ファンも多い。鹿児島県枕崎市の中学を出て、東京五輪が開かれた昭和39年の初場所で初土俵。以来49年、本場所は1日たりとも休んだことがない“鉄人行司”でもある。

 45人いる行司の中で、平成12年から5年間はただ1人の番付の書き手も務め「歴史に残る仕事もさせてもらい、いい行司人生だった」と振り返っている。

 最近では最も有能な庄之助と、関係者の間では評価は高い。もう1人の立行司、式守伊之助の昇格となりそうだが、ファンの間からは早くも「大丈夫なのか」の声が聞こえてくる。

 63歳の伊之助は木村庄三郎時代の昨年初場所、把瑠都に送り出された若荒雄にぶつかり、土俵下に転落して頭部を強打。脳しんとうを起こして動けず、館内を騒然とさせた。平成20年には自ら食道がんを公表し、九州場所を全休。昨年の九州場所での日馬富士−豪栄道の一番では審判員の勘違いで勝負がつく前に手を上げ、「世紀の大誤審」になった。

 「大病を患ったこともあってか体が思うように動かず、ポジショニングがよくなく心許ない」という親方もいる。

 その下の三役格行司の木村玉光も、21年九州場所で土俵下に転落して肋骨(ろっこつ)を折り休場。健康に問題を抱え、伊之助襲名も断って昨年春場所から6場所も続けて休場した。

 玉光→伊之助、伊之助→庄之助という人事になれば「よたよたと動きの悪い立行司が、力士に吹っ飛ばされたら笑い話ではすまされない」との声も聞いた。

 行司の昇降は、土俵上の姿勢態度や実務などを総合的に判断して決める規定はあっても、有名無実で実際は年功序列だ。

 しかし、力士と同じで行司も土俵が勝負。スピードについていけなければ番付が下がっても仕方ない。「土俵の美」を担うのは行司の動き、かけ声でもある。

 この際、36代庄之助を「別格」として定年延長するか、若くて有能な行司を大抜てきする英断があってもいい。 (作家・神谷光男)

 

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