橋下市長VS水道橋博士のバトルは「どっちもどっち」

2013.06.26

 少々古いニュースとなってしまいましたが、「日本維新の会」共同代表の橋下徹大阪市長とお笑いタレントの水道橋博士とのバトルが話題となりました。橋下市長が、テレビ番組の生放送中に、居並ぶ出演者を揶揄するように、「小金稼ぎのコメンテーター」と発言。これに反発した水道橋博士が、番組降板を宣言して番組途中で退席してしまったのです。

 もっとも、水道橋博士はラジオ番組で、一連の言動は「橋下市長が過去生放送中に途中降板したのを模倣した」などとお笑い芸人としてのパロディーだったということを強調しているようです。

 しかし、私も当時の映像で確かめましたが、橋下市長のコメントも水道橋博士の言動も、とてもパロディーとは思えない真剣さが漂っておりました(苦笑)。

 ことの真偽はさておきまして、今回のこの騒動。私は「どっちもどっち」だと思います。

 個人攻撃とも取れる橋下市長の発言は、政治家として公の場で口に出してはいけない言葉であります。政治家は熱くなると、自身の破滅につながります。かつて幻冬舎の見城徹社長は、「ひんしゅくは金を出してでも買え!」と社員にげきを飛ばしました。

 タレントや辛口評論家が不興を買う発言で話題を作り、スキャンダルを自身のプロモーションとするのは、よく知られた手法です。

 ですから、橋下市長の過激発言はタレントとしては百点満点。でも、彼はタレントではなく政治家であります。

 言動には十分注意しなければいけない。

 橋下市長の最大の魅力は、勝ち負けも損得も顧みず信じた道を真っすぐに進むその心意気。他人の言うことに惑わされてしまうような優柔不断な政治家にはなってほしくはありませんが、あまりに軽率ではありました。

 一方の水道橋博士です。憤慨されるのはわかりますが、プロフェッショナルとして辛抱が足りません。男子たるもの、矜恃は持たなければなりません。でも、彼のとった行動は、プロフェッショナルの仕事としては失格です。まことに優れた芸人は視聴者を感心させるのではなく、笑わせ、幸せな気持ちにします。

 たとえば、彼が尊敬するビートたけしさんや上岡龍太郎さんなら、どのように対処したでしょうか。きっとあの妙に張り詰めた空気を笑いに変えたことでしょう。

 それが、たけしさん、上岡さんのすごみです。博士にも芸人としてそれぐらいの「格」が欲しかった。博士、本物の芸人になってください! 押忍。

 ■石井和義(いしい・かずよし) 空手団体「正道会館」宗師で、格闘技イベント「K−1」創始者。著書に「空手超バカ一代」(文藝春秋刊)がある。

 

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