暴力、死に走る若者にジャパニーズドリームを

2013.07.24

 私たちが暮らす日本は、世界一安全な経済大国であります。

 不景気が続いても、インフラは整備され、街は清潔で物質的にも大変恵まれている。日本の治安を守る警察も極めて優秀でありまして。

 殺人などの凶悪犯罪の検挙率は米国、英国に比べても断トツに高く、交通事故の犠牲者も、厳しい取り締まりの成果で1970年の1万6765人をピークに減少を続け、昨年は4411人になっております。

 そんななか、異彩を放っていたのが、数々の凶悪事件にかかわって悪名をはせた「関東連合」なる若者たち。

 何が彼らを暴力に走らせたのでしょうか?

 それだけではありません。20、30代の若者の自殺も深刻な問題であります。先進国の中でも、こうした若い世代の自殺者数は日本が群を抜いて多くなっているとのことです。

 生き抜くことが人間の本能であるはずなのに、安全なこの国でかくも自ら死を望む日本人が多いのはなぜでしょう?

 かたや暴力に、かたや破滅に走る若者たち。いずれも、原因は、若者が夢や希望を持てない国と成りつつある日本の制度にある! と思うのは私だけでしょうか。

 米国にはアメリカンドリームがあります。不良少年や、下流社会の若者がスポーツや芸能、実業界で努力し、のし上がって富を得る。

 人々はその“光景”を心から賛辞し受け入れます。米国人の若者は実にわかりやすく、力を持ち、富を得ることが幸福であるとシンプルに合理的に考えている。

 私は彼らを好きでもないし、彼らの合理主義を全て賛同するつもりもありません。しかし、夢、つまりジャパニーズドリームを若者が持てる風潮にする努力を、日本社会は行うべきであります。

 前途ある青少年には、生まれついた境遇の善しあしにかかわらず、力を持つ素晴らしさ、富を得るありがたさを正しく指導するべきです。

 少なくとも現代社会やマスコミに根づく、「権力は悪。富を持つことは不善」とする偏ったモラルには断固反対であります。ジャパニーズドリームが賛同されない日本社会で成功を目指す若者たちは、大人になると陰険な権力を持ち、蓄財を隠そうとしなければならない。若者の夢や希望を取り上げる愚挙を行ってはならない。自由にサクセスストーリーを思い描ける道を解放していただきたい。

 貧困から身を起こし、K−1に夢を託した私。民放キー局3社でのゴールデン放送、日本発世界150カ国での衛星放送を実現しながらも、志半ばでジャパニーズドリームを実現中止にされた男の切なる願いであります。

  押忍!

 ■石井和義(いしい・かずよし) 空手団体「正道会館」宗師で、格闘技イベント「K−1」創始者。著書に「空手超バカ一代」(文藝春秋刊)がある。

 

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