男子テニス「バルセロナ・オープン」シングルス3回戦(23日、スペイン・バルセロナ)
2連覇を狙う世界ランキング5位の第1シード、錦織圭(25)は3回戦で世界31位のサンティアゴ・ヒラルド(コロンビア)に6−2、6−1でストレート勝ちした。試合は順当勝ちだったが、ハプニングだったのはこの一戦を生中継するはずだったBS朝日。中継トラブルで生の映像を流せず、録画中継に切り替えたことからお茶の間から不満の声が上がった。
当初、同局は日本時間午後5時から放送時間を確保して、錦織の3回戦を生中継すると告知していたが、同午後6時に試合が始まってからも生中継は始まらなかった。
同局はその間、2回戦のテイムラズ・ガバシビリ(ロシア)戦を流して時間をつなぎ、結局、3回戦の中継が始まったのは2時間半遅れの同8時半。すでに試合は終わっていたことから録画放送となった。試合終了から約1時間も経過していた。
録画中継が始まるまで「BS朝日 テニス」のFacebookでは「大変申し訳ありませんが、錦織選手3回戦の放送開始が遅れております」と説明。ようやく3回戦の中継が始まると実況の河路直樹アナは「長々とお待たせいたしました。申し訳ありませんでした」と謝罪したが、生中継を期待していた錦織ファンはおさまらない。
「もう試合終わって、結果も分かっているので、LIVEで観られなくて残念でした」「ちゃんと中継お願いします」などの声が同アカウントに相次いだ。同局は「原因は調査中。お叱りとともに励ましの声をいただいた」としているが、錦織の奮闘にはふさわしくない締まらない中継となってしまった。
それでも救われたのは錦織の調子が最高だったこと。ファンの怒りを鎮めるような壮快なプレーぶりで、第1セットの最初4ゲームを連取して勢いに乗り、ヒラルドを寄せ付けなかった。
「昨年の決勝で当たった相手と3回戦でプレーするのは変な気分。スコアで受ける印象よりもタフな試合だった。大事なところでいいプレーができたので、とてもうれしい」と錦織。
日本時間24日午後7時半の準々決勝で、ロベルト・バウティスタ(スペイン)と顔を合わせる。準々決勝の放送予定についてBS朝日は、「プロ野球のナイター中継があるため、生中継は予定しておらず、午後11時から録画中継する」としている。