【ジーコの想い】W杯スペイン大会“黄金カルテット”秘話 (1/2ページ)

2014.11.12


イタリアの徹底マークでジーコのユニホームは引き裂かれた((C)ZICONAREDE)【拡大】

 大きく引き裂かれた“カナリア”のユニホーム。そのショッキングな写真を見るたびにオールドサッカーファンの方々は懐かしさを覚えるのではないか。

 1982年W杯スペイン大会。当時のブラジル代表はジーコを筆頭に、主将ソクラテス、セレーゾ(現J1鹿島監督)、そしてファルカン(元日本代表監督)で編成された“黄金のカルテット”が軸で、世界に強烈なインパクトを与えた。

 「もし82年のチームがW杯で優勝していたら、世界のサッカーはより芸術的な方向に進んでいたはずだ。魅せるサッカーに流れていっただろう」とジーコは言う。

 優勝したのはイタリアだった。“負けないサッカー”を旗印に、堅い守備から速攻でゴールを狙うカウンタースタイルを徹底、その後のサッカー戦術の主流となった。

 ジーコに当時のことを何度か聞いた。「あえてしゃべることなど何もない。なぜ、お前は82年のことばかり聞きたがるんだ」とそっけない返事しか返ってこなかった。ようやく話をしてくれたのは、一緒に仕事をしてから3年近くたってからだ。

 世界のサッカー少年が憧れた“黄金のカルテット”と呼ばれた4人。ジーコは「実は、スペインに入ってからなんだ、4人が一緒にプレーしたのは。それまで合わせたことはなかった」と明かした。

 これには絶句した。あの自由自在なパスワークやコンビネーションで敵を翻弄したカルテットの動きがぶっつけ本番だったのだという。才能のなせる技。技術を超えた芸術ともいえた。

 

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