つかこうへいさん死去 数々のアイドルを脱皮させた

2010.07.12


演劇界の革命児といわれたつかこうへいさん【拡大】

 「熱海殺人事件」「蒲田行進曲」などで知られる劇作家、つかこうへいさん(本名・金原峰雄、韓国名・金峰雄=キム・ボンウン)が10日に肺がんのため、千葉県内の病院で死去していたことが分かった。62歳だった。遺体は現在、都内の自宅に安置され、故人の遺言により葬儀は密葬で執り行われる。

 つかさんは、「飛龍伝2010 ラストプリンセス」の開幕直前の今年1月25日に肺がんを告白。千葉県鴨川市の亀田総合病院で抗がん剤治療などを続け、病床から電話で役者に演技指導するなど執念を見せていた。

 関係者によると、6月に入って危篤に近い状態に。今月10日午前10時55分、家族に看取られながら、同病院で息を引き取った。

 つかさんは在日韓国人2世として福岡県に生まれ、慶大在学中の1970年ごろから学生劇団に加わり、73年、「熱海殺人事件」で岸田國士戯曲賞を当時最年少の25歳の若さで受賞した。

 代表作となったのは、大部屋俳優の悲哀を描いた82年公開の映画「蒲田行進曲」。80年に舞台で初演、つかさんが自ら映画向けに脚色し、深作欣二氏が監督した。門下生の平田満(56)、風間杜夫(61)に、当時のトップ女優、松坂慶子(57)が加わり、空前の大ヒットに。特に平田の“階段落ち”は涙を誘い、「銀ちゃんカッコイイ」「這い上がって来い、ヤス」の名ゼリフを生んだ。

 私生活では、舞台「サロメ」に出演した熊谷真実(50)と80年に結婚したが、多忙によるすれ違いで82年に離婚。翌年、元つかこうへい劇団の女優で14歳年下の生駒直子さんと再婚して世の中を驚かせた。

 厳しくも愛情あふれる演出は有名で、無名だったかとうかず子(52)、筧利夫(47)をスターに育て上げ、最近では小西真奈美(31)、黒木メイサ(22)がブレーク。石田ひかり(38)、内田有紀(34)、黒谷友香(34)、広末涼子(29)、石原さとみ(23)といった清純派女優やアイドルも演技派に脱皮させた。

 

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