10月に米ワシントンで開かれた米韓首脳会談の直前には、米国側が、両国の協力方針を規定した共同文書に「韓国はもはや為替レート操作をしてはならない」という文言を盛り込むことを主張、実務交渉が難航したと韓国メディアは報じた。
米財務省が議会向けに半年に一度、提出している為替に関する報告書でも、韓国は“札付き”の存在だ。10月に公表された最新版でも「他の大半の主要な新興国市場や先進国経済と異なり、韓国は為替介入について公式な報告を行っていない」と突出した隠蔽体質を指弾。韓国に関する項目の末尾は、「韓国は為替介入について開示しない世界で最大の国だ」という痛烈な一撃で締めくくられている。
ちなみに報告書では、日本に対して、消費増税など性急な財政再建が内需拡大やデフレ脱却の脅威になると指摘しているが、円安については、デフレ脱却を目的とした日銀の量的金融緩和の結果として認識されている。
韓国と並ぶ為替介入の問題児が中国だ。6月下旬の「米中戦略・経済対話」で、中国は市場の混乱時を除いて介入を控えることを約束していたが、その直後の7〜9月の3カ月間で総額2290億ドル(約28兆2000億円)に上る大規模な市場介入を実施していたことを報告書では暴露した。
中国経済が失速するなか、8月に人民元の切り下げを突如行ったところ、市場は敏感に反応し、「キャピタルフライト(資本逃避)」が懸念されるほどの人民元の流出が生じた。このため、中国当局は相場を維持するために元買い介入を行ったというわけだ。



