SNSには「家族への謝罪以外は責任逃れだ!」などとの怒りが散見するが、驚くべきは、李氏の上司にあたる眼科副主任2人を含む4人の同病院の医師と倫理委員会メンバー1人の計5人が、先月7日から今月20日までに新型肺炎(COVID19)で死亡していたことである。
NGO「公民力量」(本拠地・ワシントンDC)は、「李文亮事件」の責任者11人の名前を発表した。武漢市衛健委書記、武漢市公安局長、宣伝部部長らのほか、チャイナセブンの一人、王滬寧・党政治局常務委員(序列5位)の名前も入っていた。
■台湾外相、中国の暴発危機に警鐘
世界のあらゆる分野が、着実かつ急速に「中国包囲網」を構築している。
習政権が公表する感染者数や死者数に疑問があるうえ、責任転嫁のためにウイルスの脱中国化宣伝を進めていることに我慢ならないようだ。反中国共産党の識者らは「中国ウイルス、中共ウイルスと呼ぼう」と世界に呼びかけている。
こうしたなか、実に気になる発信があった。
台湾の呉●(=刊の干を金に)燮外交部長(外相)は16日、米国の弁護士で学者であるヒュー・ヒューイット氏が司会を務めるラジオ番組のインタビューに応じ、追い詰められた中国が暴発する危険性を以下のように指摘した。
「台湾は中国共産党に脅かされている。中国経済は新型コロナウイルスの流行前から減速していたが、さらに大勢が失業し、習国家主席への内部不満が高まっている」「こうした場合、最も簡単な方法は『外にスケープゴートを見つけ、戦争を仕掛けたり、危機を作り出したりすること』だ。台湾はおそらく、中国にとって便利なスケープゴートだ」
日本のメディアは、中国の危険性や、世界の新たな潮流を理解しているのか。決して、タブー視してはならない。
■河添恵子(かわそえ・けいこ)
ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。著書・共著に『米中新冷戦の正体-脱中国で日本再生』(ワニブックス)、『世界はこれほど日本が好き』(祥伝社黄金文庫)、『覇権・監視国家-世界は「習近平中国」の崩壊を望んでいる』(ワック)など。