角栄さんの人気が高いのは、何もかも成し遂げた人よりも志半ばで退陣した政治家に心を寄せるという性質が日本人にあるからなのかもしれないね。ひょっとしたら安倍さんは後々、角栄さんよりも高い人気と評価を集めるかもしれない。
一方で、いわゆる「モリカケ問題」や「桜を見る会」などで批判を集めた。ただこれは野党やメディアが安倍政権を批判したいがための材料だったんじゃないかな。かえって重要な議論が先送りになってしまった気がするよ。
中には安倍さんが辞任を表明したときに「大事なときに体を壊す」なんてことをツイッターで投稿した野党議員もいた。でも、これは天にツバを吐く行為だ。安倍さんの持病である潰瘍性大腸炎に限らず、人の病気を揶揄(やゆ)するようなことを言ってはいけないし、そもそも健康問題は誰の身にも起こりうる。批判の材料にしてはいけない。ご本人は身内の議員からも批判されたために謝罪していたけど、当然だよ。
ネット上ではこれまでひたすら安倍さんに退陣を迫ってきた人たちが、早くも今度は菅義偉新首相に批判の矛先を変えて大騒ぎしている。元気なのは結構だけど、もう少し冷静になってほしいね。
■高須克弥(たかす・かつや) 美容外科医で医学博士。美容外科「高須クリニック」院長。愛知県出身。日本に「脂肪吸引手術」を普及させた先駆者で、「Yes、高須クリニック」のCMフレーズでもおなじみ。芸能界、財界、政界と幅広い人脈を持つ。「大炎上」(扶桑社新書)、「全身美容外科医」(講談社+α新書)など著書多数。
