関西とは、どのエリアを指すのでしょう。大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山の2府4県は定番ですが、府県域を超えた行政機関「関西広域連合」では鳥取と徳島を加えた2府6県を関西と定義しています。
だったらこのコラムでも…というワケで今回は徳島県とっておきの話題をお届けします。しかも県南東部の阿佐海岸鉄道で昨年末にデビューした世界初の乗り物DMV(デュアル モード ビークル)の導入秘話! 電車とバス双方の機能をもったスーパーカーで、ある時は電車に、またある時はバスになって、アクセス不便な地域にも私たちをラクラク運んでくれます。それだけにDMVは開発当初から国内外で注目され、日本でも全国各地で試運転が繰り返されてきました。しかし実用化に踏み切ったのは阿佐海岸鉄道だけで、これが世界初というから驚きです。
ただ同鉄道は高齢化も著しい過疎地を走る第三セクター。世界が注目するスーパーカーを真っ先に導入するといったアグレッシブなイメージはありません。ではなぜDMVを走らせることができたのでしょうか。取材すると、コロナ禍で疲れた心に響く、温かいメッセージが聞こえてきました。
DMV開発の歴史は長く、半世紀前の1962年に当時の国鉄が赤字ローカル線活性化の切り札として「アンヒビアン・バス(両生類)」という名で着手したのが始まりです。鉄道にもなるバスこそ、過疎地の救世主と考えられました。その後、JR北海道で本格的な開発が行われ、何度も実証実験や試運行が繰り返されました。
