習近平総書記(69、国家主席)の「異例の3期目」が決まった第20回共産党大会の閉会式(10月22日)での、胡錦濤前総書記(79)の〝途中退席〟事件の背景を、前回の当欄で解説した。事件の本質は、胡錦濤氏が意中の後継者として推薦していた胡春華・副首相(59)の降格に対する抗議の意を示した「胡錦濤の乱」であることを指摘した。
これに対して、多くの反響をいただいた。一部の日本の有識者は「病気が理由だった」と中国の公式報道をなぞる解説をしている。果たして、本当なのだろうか。今回は各国の分析を交えて検証をしてみたい。
中国のネット検索、百度(バイドゥ)に「胡錦濤」と入力してみた。検索結果はわずか25件(3日正午時点)。党大会前と比べて激減している。しかも、ほとんどが中国国営メディアの過去の報道ばかり。前任の江沢民元総書記よりもけた違いに少ない。
1989年の天安門事件で失脚して、中国共産党の歴史から事実上〝消された存在〟である趙紫陽元総書記にすらはるかに及ばない。一体、何が起こっているのだろうか。真相について中国国営メディア関係者は語る。
「閉会式の出来事は、中国メディアでは報道されておらずネット上でも規制されています。しかし、少なからぬ中国国民が国外の知人らから情報を得て話題となっているため、ネット検索が制限されています。歴代指導者の名前が規制される異常事態といえます」
