東京電力福島第1原発の処理水海洋放出をめぐり、韓国の専門家らでつくる視察団は24日、前日に続き第1原発を視察する。放射性物質で汚染された水を浄化する多核種除去設備(ALPS)などを確認する。広島G7サミットでは、「日本の透明性のある取組を歓迎する」との首脳声明が出たが、韓国内では科学に基づかない批判が噴出している。今回の視察で、おかしな韓国世論を変えられるのか。
「見ようとしていた設備はすべて見ることができた」
視察団長を務める韓国原子力安全委員会の劉国熙(ユ・グッキ)委員長は23日、こう語った。
韓国の視察団(21人)は21日に来日した。23、24日に第1原発の処理水施設を視察し、25日にも日本側との総括的な会合を持つ予定だ。
日本政府と東電は、ALPS処理水について今春から夏頃の海洋放出を目指している。岸田文雄首相は今月7日、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との首脳会談で、「韓国国内で懸念の声が大きいことをよく理解しており、理解を深める観点から視察団を受け入れる」と伝え、異例といえる視察団受け入れに合意していた。
第1原発ではALPSを使って、汚染水から、トリチウム以外の放射性物質を取り除いたうえで「処理水」として保管している。東電はトリチウムが1リットル当たり1500ベクレル未満となるよう海水で100倍以上に薄め、沖合約1キロメートルで放出する計画。毎年最大22兆ベクレルを今後数十年に分けて放出していく方針だ。
