「健康経営」という言葉をご存じだろうか? 企業が従業員の健康に投資し、戦略的な計画や実践を行う経営方針のことだ。結果として生産性が上がり企業価値が上がる仕組みで、国が後押しをしている。経済産業省は、2014年から「健康経営銘柄」の選定を開始、16年には「健康経営優良法人認定制度」を創設、社会的に評価を受けることができる環境を整備した。
まだ10年足らずの取り組みだが、各企業ではどのように実践しているのか。さまざまな角度から紹介していきたい。
【ヒント1】社内体制の統一
1回目は、昨年10月に関連会社3社を吸収合併して新しくなった「クラシエ」を取材した。クラシエホールディングス、クラシエホームプロダクツ、クラシエ製薬、クラシエフーズがひとつになり、「世界を夢中にする100年企業」を目指している。
「健康推進の取り組みは、クラシエグループとして以前から行っていました。ただし、4社それぞれで取り組んでいたため、違いをつなげ、新たな『健康経営』を進めています」と、同社総務・人事室健康推進部の柏玲子部長は説明する。
社内意識をまとめるため、岩倉昌弘社長が「健康経営」について、あらためて従業員に向けて発信するなど、推進に弾みをつけている。
「クラシエ健康保険組合と連携し、たとえば、ウオーキングキャンペーンを年2回実施するなど、従業員が参加しやすい取り組みをすでに実施しています」(柏部長)
社内イベントとして、1日の歩数を競う社内向けキャンペーンを取り入れる企業は多い。個人で1位を狙う、あるいは、部署のトータルでトップになるなど、「歩行」に対する意識を高めるために大いに役立つ。
