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【渡邉美樹 経営者目線】「教育崩壊」も心配 生徒たちへ「時間だけは平等」 郁文館のオンラインモデル (1/2ページ)

 連日、新型コロナウイルスの感染拡大と、打撃を受けている経済のニュースが報じられているが、もう一つ「教育崩壊」の心配についても今回は問題提起したい。

 全国に拡大した緊急事態宣言を受け、多くの学校が休校中だ。政府からは、5月7日以降の見通しの公表もされない。子供たちの「教育の遅れ」や「生活の乱れ」に手を打つ具体的方針や、指針もない。

 長いところでは、3月の上旬から休校がはじまっている。学校がこれだけ長期間休みになることは、戦後初めてのことだ。休校と、そうでない学校の差も出る。とくに受験生にとって、この差は深刻だ。ほとんどの休校の学校は、紙ベースの課題を出すだけで、生徒は実質、自習状態になっている。放っておけば、人間はなまけるものだ。

 私が理事長兼校長をつとめる、東京の「郁文館夢学園」では今、中学高校としては、たぶん日本でいちばん「休校」に手を打った、学校運営を行っている。

 まず、休校要請が6月末まで続くと想定し、オンラインでも、学力を低下させないシラバス(授業計画)の作成を、3月には教師に指示した。そして4月上旬には緊急事態宣言が出ると見越し、その前に生徒へのオリエンテーションを行った。企業経営者のスピード感覚は、こうして、官僚行政より本能的に早い。

 郁文館は、私立ということもあり、生徒はひとり1台「学校用のパソコン」を持っている。パソコンを通じて「オンライン」で教師と生徒がコミュニケーションを一日中とり続けている。なまける隙間がない。一日の流れはまず、朝7時に起床し、検温。その報告を担任にネットで送信し、自宅でも制服に着替える。そして体操がある。その後、8時半に、ビデオ会議「ズーム」を利用したホームルームで、クラス全員が顔をそろえる。

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