カメラに興味のない方にとっては「フーン」で終わってしまう話であるが、この手の技術競争の「戦国物語」とは、いわば人生にも共通するものがある。
写真のフィルム技術をビデオ技術が飲み込んでいくことなど、昭和の時代に誰が思いついたであろう。だが映像デジタルの黎明期から、その未来を確信していた者がいたのだ。
「まさかこんな流れになろうとは」
時代が変わり、後塵(こうじん)を拝するようになったとき、出遅れた多くの者がそういって嘆く。エンターテインメントの世界でも、似たような変化が訪れている。私自身も、役者の在り方や価値の変化を強く感じている。
■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日生まれ、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。88年、映画『首都高速トライアル』で俳優デビュー。90年には『スプラッシュ』で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。主な出演番組は『アウト×デラックス』(フジテレビ系)など。YouTube公式チャンネル『大鶴義丹の他力本願』も随時更新中。映画『めぐみへの誓い』(2月19日公開予定)で拉致の実行犯役を演じる。
