私たちが若者であった時代、実質的にテレビが唯一の選択肢であった。ある程度のコンテンツを放送すれば商売が成立した。なかにはいい加減なコンテンツもあったはずである。
それでも、テレビは大衆を画面の前に強制させる超絶なパワーを持っていた。ゆえにコマーシャルで巨大ビジネスが成立もした。
だが時代は変わり、わが家でもテレビ画面で見るのは民放だけではなく、YouTube、Netflix、Hulu、ABEMAと、同一時間にほぼ無限の選択肢がある。
そろそろ私も「倍速再生」をするかもしれない。超絶パワーは「荒城の月」か。
■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日生まれ、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。88年、映画『首都高速トライアル』で俳優デビュー。90年には『スプラッシュ』で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。4月6日発売の『すばる』で連載小説『女優』がスタート。4月10~18日に東京・日本青年館ホール、5月2~5日に大阪・COOL JAPANPARK OSAKA WWホールで上演される舞台『BACK TO THE MEMORIES』に出演。公開中の映画『めぐみへの誓い』で拉致の実行犯役を演じている。YouTube公式チャンネル『大鶴義丹の他力本願』も更新中。
