▽地域間競争に勝つ
九州では東九州新幹線の整備計画路線への格上げが焦点だ。基本計画は福岡(博多)から大分、宮崎を経由して鹿児島に至るルートだ。
大分県の佐藤樹一郎知事は23年11月、全県での機運醸成を図ろうと、博多から大分までの区間について、北九州市の小倉から海沿いに大分まで下がる日豊線ルートと、佐賀県の新鳥栖から内陸を通り大分に至る久大線ルートの所要時間や事業費などの推計結果を公表した。
博多―大分の所要時間はいずれも半分以下になる。概算事業費は発表後に修正され約9000億円。佐藤知事は「人口減少の時代に新幹線を整備することの必要性や調査結果について説明会などを開き、機運を高めていきたい」と述べている。
県の担当者は「地方創生が叫ばれる中、整備が進んだ県では、新幹線効果もあって経済が活発化した。地域間競争を勝ち抜くためには新幹線、高速道路という広域交通ネットワークの充実が不可欠だ」と訴えた。
宮崎県は東九州新幹線鉄道建設促進期成会の会長県となっている。新幹線は自然災害に対する代替補完ルートの確保、災害に強い国土づくりに向けた基礎になるとして格上げを要請する。
さらに大分県の取り組みを参考に大分から宮崎への日豊線、熊本県の新八代から宮崎、鹿児島中央から宮崎の3ルートについて、所要時間や事業費などを調査している。
3ルートにした狙いについて県の担当者は「まず県内全体の取り組みになるように機運を醸成できれば」と説明した。