若い世代から聞いた話で、最近一番驚いたことは「倍速視聴」であった。いわく、最近の10代は、テレビで放送されたドラマや映画、バラエティー番組などを録画しては、CMを飛ばしてさらに「倍速再生」をするという。
その理由は、時間の節約だ。仲間との会話についていくためには、多大かつ多岐にわたる情報を持ち合わせる必要があるらしく、そのためには普通の速度では時間が足りないのだ。
私も、ニュースなどは「倍速再生」でもいいと思うことはあるが、ドラマや映画を倍速で「キュルキュル」と高音な音を伴って視聴する気にはなれない。
当たり前であるが、映画やドラマにおいて、監督や役者が渾身(こんしん)で込めた「間」や「感情」などが台無しになるのは分かり切ったこと。唯一得られるのは、こんなストーリーの作品でしたという「コンテンツ概要」だけであろう。
その「間」や「感情」の調理で商売をしている側としては、新世代感覚の台頭に恐ろしいやら、腹立たしいやらで震えるばかりである。だが、それを「最近のナンチャラ」で済ましてしまっては老害への第一歩だ。