レーダー照射事件とは、2018年12月20日、日本海の能登半島沖で、韓国海軍の駆逐艦「クァンゲト・デワン」級が、海自のP1哨戒機に火器管制レーダーを照射してきた事件だ。
「事実上の攻撃着手」(防衛関係者)であり、日本に銃口を突き付けるような極めて危険な行為を受けて、日本側は証拠を示して重ねて抗議してきた。これに対し、韓国側は当初、「海自哨戒機が低空飛行で威嚇した」などと反論していたが、李国防相は今年3月の韓国国会でも「照射はしなかった」と発言するなど、事件自体を認めない姿勢に転換した。
「収拾」にしろ、「触れない」にしろ、ケジメも付けずに、なし崩しで事態収拾を図ろうとしているように見える。これでは、岸田一族の「公邸忘年会」問題以上に、国民の批判を浴びそうだ。
佐藤正久氏「全容解明したうえでの防衛協力が筋」
前出の佐藤氏は「防衛協力とは『互いの命を預ける』ことだ。同盟国や友好国同士では考えられない危険行為であるレーダー照射事件が全容解明されず、同じ行為やリスクがあるなかで、自衛官を送り出すのか。韓国が照射の事実を認め、再発防止を図るのが基本だ。日韓両政府は外交当局も交え、解決を図ったうえで、防衛協力を進めるのが筋だ」と強調する。
では、何が解決策なのか。
「韓国側が事実関係の全容を詰めて説明すべきだ。『原因』や『背景』が不明なまま、『再発防止』は不可能だ。文在寅(ムン・ジェイン)前政権がつくった日本対象の異常な『軍指針』を撤回するのは解決の一部だ。日韓関係を前進させる意向を示す尹政権を後押ししたい気持ちは分かるが、日本の国益を逸脱した対応は本末転倒だ」